パート4への道その3

暖かくなったと思いきや寒かったり風が強かったり不安定な日が続いています。
引き続きRocketRAID 2720のLED接続基板の第4弾を検討中です。前回の記事では4chローアクティブのトランジスタアレイTD62308APGを使って接続基板を考えてみました。ネットで色々と調査をしているちにコストパフォーマンスに優れている¥100/2個の8chのトランジスタアレイTD62083APGを利用することを思いつきました。データシートを見ますとTD62083APGを利用するには通常時Low、アクティブ時にHighとRocketRAID 2720のA1、F1ピンやSATA HDD 電源11番ピンからの信号とは逆となっているため反転する必要があります。信号を反転するのに汎用ロジックICを利用しようと考えました。
反転用のICはインバータ「否定回路」というもので、TC74HC04APが入手しやすいようです。データシートを見ますとHighを入力するとLowが出力され、Lowを入力するとHighが出力される回路が6回路入っています。入力電圧を見ると、Vccが4.5VでHighレベルと判断するのが3.15VとVccの70%となりVccが5Vだと3.5Vとなるため、Vccを5Vとするのは難しそうです。ネットで調べると入力電圧が3.3Vで5VでLEDを動かす場合はレベル変換をしないといけないようです。こちらを見ますと3.3V→5Vへのレベル変換は入力電圧レベルを満足できれば変換できるとありTC74VHCTやTC74ACTシリーズは入力VIHが2Vで使用できるとあります。TC74VHCT04はこちらからTC74VHCTシリーズを見ますと3種類ありますが工作しやすいDIPパッケージはなさそうです。TC74ACTシリーズにはTC74ACT04PというDIPパッケージがありVIHが2Vなので使えそうですが、入手性がちょっと悪いようです。そんな中見つけたのがTC74HCT04APです。データシートを見ますとVccが4.5〜5.5VでVIH=2.0VとなっていてこれならVccを5Vにして入力電圧が3.3VでLEDを動かすことができそうです。さっそく千石電商さんへ行って購入してきました。

¥30/個でした。TD62083APGと組み合わせて試しに4回路分を考えてみました。回路図は↓

TC74HCT04APはCMOSのため「使用していない入力はVccまたはGNDに接続してください」となっているので5と6の入力はGNDに接続しています。またRocketRAID 2720のA1のPin1-4についてもHDDをつないでいないからといって端子をオープン(つながない状態)にするのはNGです。オープンにするときはその入力端子をVccかGNDに接続しましょう。ブレッドボード上での配線図は以下のようにしました。

実際に試したのがこちら↓

実際にRcoketRAID 2720のA1ピン4本につないで、ディスクアクセス(実際にはCrystal Disk Markを走らせた)させた動画が↓

問題なくLEDはピカピカします。これなら前回記事同様、順電圧の異なるLEDもつなげることが可能となります。明るさもそれぞれの電流制限抵抗を変えて調節できますし、アクセスがないときはトランジスタのスイッチが切れますので確実に消灯します。また16回路作るとしてTC74HCT04AP×3個+TD62083APG×2個→¥90+¥100=¥190と前回よりもリーズナブルにできそうです。
この方式でRocketRAID 2720のLED接続基板の第4弾を考えようと思います。