RocketRAID 2720にLEDをつなげてみたヨ!

 RocketRAID 2720について代理店さんのサイトを見ると「HDDの状態(Activity / Failed)をLEDにて確認可能」とある。マニュアルを見ると、A1、A2、F1、F2に各4本のピンが出ていてそこにLEDをつなぐようだ。A1、A2はDrive-activity、F1、F2はDrive-failureを確認できるとあり、
A1のpin1はDrive1、pin2はDrive2、pin3はDrive3、pin4はDrive4
A2のpin1はDrive5、pin2はDrive6、pin3はDrive7、pin4はDrive8
のDrive-activityで
F1のpin1はDrive1、pin2はDrive2、pin3はDrive3、pin4はDrive4
F2のpin1はDrive5、pin2はDrive6、pin3はDrive7、pin4はDrive8
のDrive-failureとなっている。
1pinが1DriveとなっているのでどうやってLEDをつなぐのだろう?と考えて見た・・・よくわからん。

 基板を見てみるとA1、A2、F1、F2のピンには470Ωの抵抗がつながっており、LEDがそのままつながりそうな雰囲気である。ちょっとテスターで電圧をあたってみようと思い、A1-pin1と基板のJ1のpin2がGNDなので計ってみると2.66Vであった。ちょっと中途半端な電圧だなぁと思ったがLEDをつなげなくもなさそうなのでつないでみた・・・赤色は点灯するが青色は微妙だ(点灯しているけど電圧が低いのでヨワヨワ)。
 とりあえず3TB HDD×4台でRaid 0にしてファイルをコピーしてみた・・・点灯して更にアクセスで点滅したが・・・アクセスはちょっと変だけどこれでもいいかもと思ったが、同じのがF1側だったとすると常時点灯で障害発生時はLEDが消えるの(はたまた点滅するの)か・・・やっぱり何か変だなぁと思いネットで調べてみたら
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>「SASのバックプレーンに接続するためのもので、一般的なマザーボードにあるような2PINのHDDアクセス表示のLED端子とは同じ役割を果たすようなものではない」
とか
>「2300のマニュアルには、Pin1〜4がDisk,Pin5がVCC(3.3V)ってなってるから、1-5,2-5,3-5,4-5,で繋ぐと点灯するはずで2300の仕様から2640x4の仕様を想像すると、出てるピンはLEDのカソード、アノード側は3.3Vを常時印加でいいんじゃないだろうか」
「おそらくだけど、バックプレーン側で3.3vを印加する仕様になってるんだと思う」
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とあったのでRR2300のマニュアルも読んでためしてみようかと思った。3.3Vはすぐに引っ張りだせそうではないので、ペリフェラルから5Vを引っ張ってアノード側にしてブレッドボード上でつないでみた・・・先程と同じように点灯して点滅したが、これがもし3.3Vだったとしたらカソード側は2.66V掛かっているので3.3-2.66=0.64VとなるのでLEDは点灯しないことになるのではと思った。 そしてRR2300のマニュアルには

In the first group, 1,2,3,4 represent the activity status of disk 1,2,3,4 respectively, low level is effective. When hard disk isn’t receiving the read/write data, they keep high level 3.3 V. otherwise they change to low level.
When connected, please connect the cathode of LBD to Pin 1, 2, 3 and 4. If the anode of LBD isn’t been powered supply, please connect it to Pin 5 to achieve Active indication.

と書いてある(LBDはLEDの誤記であると思われ)。最初のグループ1、2、3、4はディスクの活動状況を表していてローレベルが有効。データを読み/書きしていないときはハイレベル3.3Vを維持して(nimanpoの実測では2.66V)それ以外はローレベルに変わる。LEDのアノードに電源がないときはPin5につなげとあるので3.3Vを常時印加すればOKそうだ(だけど基板についている470Ωの抵抗値はちょっと大きくないかな。これだとちょっとしか電流が流れなさそうだがなぁ・・・ちゃんと光るかなぁと思ったり)。どうやって3.3Vを引っ張ってこようかと考えた・・・ATX電源はオレンジの線が3.3Vだけど簡単には引っ張りだせないなぁ。PCIeからも簡単には引っ張りだせないなぁ・・・5Vから3.3Vを作るには・・・電圧落とすならレギュレーターだよねと思い「5V 3.3V レギュレーター」で検索すると三端子レギュレーターなるものがヒット!した。三端子レギュレーターの使い方を見ると簡単に3.3Vを作れそうなので、秋月さんで3.3Vのレギュレーターを探すと「TA48033S」「TA48M033F」なんかが使えそうだ。必要な電流は・・・LEDだと20mAで最大16個だから320mA(実際は全点灯は考えにくいし、基板上の470Ωの抵抗から見積もっても1個当たり数mAしか流れなさそうなので実際は全点灯で100mAもいかないと推測)もあれば充分そうだ。熱は5V-3.3V=1.7Vで流れる電流が熱に変わるから1.7V×0.32A=0.544Wでこれならヒートシンクは不要だな。LEDやユニバーサル基板や配線材は以前にNA-911PCIのLEDをつないだときのあまりがあるので三端子レギュレーターとコンデンサー類を秋月さんへ買いに走ったがっ、あいにくお盆休みだったので千石さんでTA48M033Fと0.1μFの積層セラミックコンデンサーと33μFの電解コンデンサーと2550コネクターを調達してきた。
 早速、ブレッドボード上でレギュレーターを取り付け、A1の4pinをつないでファイルコピーをしてみた(配線の赤や黒はとりあえずのため赤+、黒−とかにはなっていません)。

これでOKでないかな。このあとRaid 0JBODにして同様に試すと1Driveのみ点滅になったので多分OKでしょう。次はこれをユニバーサル基板へ実装です。回路図は

今回は5Vを三端子レギュレーターで3.3VにしてそれをLEDにつないでRR2720の各ピンへつなぐだけなので以前の回路よりも簡単です。
今回は回路図だけでは実際のところがわかりにくいので、プリント基板エディタ「PasS」を使用して基板図も作成しました(すばらしいソフトをありがとうございます)。一般的なユニバーサル基板(2.54mmピッチ)72×47mmにレイアウトしてます(名刺サイズ程度の大きさ)。

表図

表図(裏面の配線入り)

裏図
実際の写真は、

表面:中央ちょっと左のジャンパー(青色)は実際にはトグルスイッチを接続して、A1、A2への3.3VをON/OFFできるようにする予定です。

裏面:ちょっとキタナイですね(まだまだヘッポコ)

配線全体、5VはATX電源のペリフェラル端子から供給です。
 実際のRaid 0構成でA1へLEDをつないでコピーをしている様子は、

 左からDrive1、2、3、4の順で青、黄、ピンク、緑のLEDをつないであります。ピンクは光っていないように見えますが実際は光っています(がっ実際に見ていても他のLEDに比べると光り方が弱いです)。テスターで電流を計ると最大で青=0.7mA、黄=1.7mA、ピンク=0.7mA、緑=0.7mAでした(テスターはデジタル表示でLEDは点滅しているので、参考値です)。
 先程、3TB×4でRaid 5のアレイの構築が7時間程かけて終了したので、今後は確認のテストをしつつケースのフロントへLEDを取り付ける予定です。あとF1側もLEDテストしようかな(いきなりケーブル引っこ抜いても大丈夫かな?ちょっとコワイヨ〜)。
 他のRocketRAIDでもピン配置は同じようならこの方法でLEDつなげそうな気がします。


2011/08/23 追記
アクセスしていないときのA1ピンの電圧が気になったので、再度A1とF1の電圧をテスターで計ってみました。測定はA1、F1の4本出ているピンを+、RR2720のJ1のpin2(GND)を−にして測定しました。
A1 pin1=2.76V
A1 pin2=3.18V
A1 pin3=3.28V
A1 pin4=3.16V
とpin1がちょっと低い結果でした。
F1 pin1=3.36V
F1 pin2=3.36V
F1 pin2=3.36V
F1 pin2=3.36V
とF1側は安定しています。A1側はアクセスLEDなので電圧もちょっとふらついているかも?
HDDの1番のSATAケーブルを抜いてエラーにしてF1 pin1の電圧を見ましたが0.02Vのローレベルになりました。